佐藤 一斎 一日一言 『言志四録』を読む (徳忍の学習帳)⑺

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佐藤 一斎 一日一言 『言志四録』を読む (徳忍の学習帳)⑺

渡邊五郎三郎=監修 致知出版社  解説=村上 徳忍

《第七日目》
 なぜ生きるのか
 人は須らく自ら省察すべし。天何故に我が身を生み出し、我をして果たして何の用にか供せしむる。我既に天物なれば、必ず天役あり。天役共せずんば、天咎必ず至らん。省察して此処に到れば、則ち我が身の苟も(いやしくも)生くべからざるを知らん。

【訳】人は必ず次のことを反省して考察したければならない。
「天は何ゆえに自分をこの世に生み出し、自分に何をさせようとしているのか。私は天が生んだものであるから、必ずや天から役割が与えられる。その役割を果たさなければ、必ず天罰を受ける」と。よく考えてここまで明らかになってくると、自分はいい加減に生きるわけにはいかないとわかってくるだろう。

【解説】『言志四録』は、武士のための教科書です。「あなたは、武士として生まれたのです。武士のほんぶんに基づいて必ずや役割を与えられている筈です。ここまで分かったら、もういい加減には生きられませんよ。」という意味合いです。
商人として、百姓としての“ほんぶん”ではないのです。
この項の「なぜ生きるのか」とタイトルは、多分、監修者が付けたものでしょうが、「なぜ生きるのか」は、武士の生き様を云々する項目のタイトルとしては、私は“不適切”と思います。「武士のほんぶんは、死ぬことと見つけたり!」が、「なぜ生きるのか」では、様になりません。監修者は、現代社会での教訓を導き出そうと考えて「なぜ生きるのか」を題したのかもしれません。(徳忍記)

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