ダラス視察(2016)報告・・・2016/07/13〜18

〜ダラスの見学するすべての店舗は、生き残った“強者(つわもの)”であり、それぞれの長所に学ぶべきである。我々は、努力、工夫しても、生き残れない数多くの店舗(企業)を見てきた。フレッシュ&イージー、ネバーフッド・マーケット・・・

<今回のダラス視察の経緯>

EVERETT BARKER氏(SPROUTS Regional Vice President,Centrl Division)に会うことが今回のダラス訪問の主目的である。現地(ロスアンゼルス)のツアー・コーディネーターを通して、訪問の日程、会談の日時、場所を調整してもらい、この再会がようやく実現した。
彼の会うのは、15年(以上)ぶりである。
BARKER氏とは、彼がALBERTSONの新進気鋭の店長であった18年前に知り合った。当時、私も“新進気鋭!?”のコンサルタントであり、ロスアンゼルスで“店舗運営の実態調査セミナー”を実施できる店舗を探していた。偶然立ち寄ったALBERTSONの新店が素晴らしい管理運営をしていた。店長を売り場に呼び出して会話を試みた。その後、店長室に招かれて話しが盛り上がった時に、店長に「頼みがある」と切り出した。何だ、と言う彼に「日本のスーパーマーケット・マンに今日の私と同じ体験をさせて欲しい」と言ったのである。どうしたらよいか・・・と言う彼に、「30名程日本から連れてくるので、あなたの店舗運営の全てを見せて欲しい」と言ってみた(無理を承知で)。若き店長であったBARKER氏の回答は、「ノー・ブロブレム!」であった!
それから5年以上、毎年私の定番となった[24時間密着店舗運営調査研究セミナー]が続いたのである。その研究成果は、単行本『レイバースケジューリング』(商業界)として日本のスーパーマーケット関係者に行き渡った。BARKER氏は、日本のスーパーマーケット業界に多大な貢献をしてくれた人物なのである。
BARKER氏はその後ALBERTSONを去り、他社に移ったことは知ってはいたが、音信は途絶えて今日に至っていた。昨年、久しぶりに単身ロスアンゼルスを訪れて、同地の小売業の視察をした。多くの視察店の中で私が感動したのが、WHOLE FOODSでもなければ、RALPHSでもなくて、初めて見るSPROUTSであった。ホテルの朝食時に会いにくれくれたLavin氏から、今回どの店舗が印象に残ってか、と聞かれた。私は、SPROUTSであると云うと、こんな信じ難い偶然を教えてくれたのである。「SPROUTSには、あなたもよく知っているあのBARKERがいるよ!」しかも、幹部クラスだという。私は、Lavin氏にBARKER氏のメールアドレスを調べて知らせてくれるように頼んだ。幾つかのルートで探索した。
その一つからBARKER氏のメールアドレスが届いたのは、今年の4月に入ってからである。
苦労したのは、彼に出すメールの文章を書くことであった。私は6年前に脳梗塞後発症後、英語能力が限りなくゼロに近く、単語のスペルは、基本単語ですら思い出せない状態なのた。
2時間ぐらいかけて“電文調”の文章を書き送信した。
彼がどの程度私を認識しているかは、??であった。そして、その日のうちに彼から返信が届いたのである.

Hello old friend.
Yes Sprouts is a great grocery company. I helped start sprouts in CA 10 years ago. Our first store in CA was San Marcos.
Karey lavin is an old friend also.
I am no longer in CA. I am the VP of Operations for Sprouts in the Central Division. I oversee 93 stores in 7 states. I live in Dallas currently.
Hope you’re feeling better.
Let me know if there is anything else you might need.
Thank You
Everett Barker Vice President Central Division

私は、このメールを受け取って、「ダラスに行こう!」と即意思決定した。早速、旅行社に段取り調整を依頼して、今回の訪問となったのである。

1. ダラス小売業視察報告
〜ダラスではまる1日を小売店視察に当て。各店(各社)が、それぞれの強さを(特徴を)鮮明にし、生き残りをかけたたたかいをしていた。〜

 :視察店

⑴KROGER(傘下に、多くの優良スーパーマーケットを持つグロサリー企業)
:グロサリー・チェーン(SMチェーンとルーツが違う)の一番企業である
:傘下に(Food4Less, Qfs~Quality Food Center~, Fred Meyer, Ralphs, Baiker’s,
 Gerbes super markets, Pillons food store, KING soopers, Smith’s
 Food&Drug stores, fry’s Food store, Jay C food store, City Market )
:プロデュース(青果)を強化して売り場の魅力を倍加していた
:レジ18台の内訳、レギュラー6台、セルフレジ6台、エクスプレスレジ6台
 (高齢者社会対応としてのエクスプレスレジ重視か!)

⑵EATZI’S(こだわり惣菜専門店〜5店舗ほど展開とは〜)
:こだわり惣菜店(こだわりの原材料、職人技の商品作り)
:イートイン、持ち帰り
:店内席もあるが、店舗の軒下周りに50席を超えるテーブル席あり圧感!
:多くの従業員が商品化作業に専心(昼の準備のピークの厨房と言った雰囲気

⑶MYNYYARD SUNFRESH(一般的スーパーマーケット)
:悪くないスーパーマーケットであるが、マーケットの他の個性を主張し合う競合
 する他店と比較して生き残り保証する個性ない(生命力が感じられない。)、案の
 定、FIESTAに買収されだとの直近情報が入った(未確認)

⑷SPROUTS FARMERS MARKET(今回の視察の目的企業店)
:262店舗を展開するグロサリー・カンパニーである
:グロサリー・チェーン(低価格販売は体質)がFARMERS MARKET(フレッシ
 ュ野菜)を謳う業態で勝負する(オーガニックに強い)
:純正スーパーマーケットの違いは、ベーカリー、惣菜にはさほど力を入れていな
 いことか
:「バイタミン」というジャンルを設定し、強化している(差別化)
:WHOLE FOODS MARKETの牙城を揺るがす存在となりつつある
:アマゾンの[PRIME NOW]ネット宅配を5店舗で展開(2時間以内無料)
*店舗バックヤードに作業がコーナーある(冷蔵庫4台、作業台、レジ2台、配達前袋詰めの商品保管たな)
*アマゾンから10人のパートが働く(売り場からの商品のヒッキング、袋づめ)
*この作業場には、SPROUTS社員(パート)4名配置(レジ精算係りか)
*配達は、アマゾンが契約した個人が自分の車で4件程度配達を受け持つ

⑸FIESTA
:ヒスパニック(メキシコ)系スーマーパーケット
:銀行、公共料金支払いサービス(ヒスパニック用)
:元気の良さが、店全体の雰囲気に出ている

⑹CENTRAL MARKET(HEB)〜全米に20店前後を展開する超大型店〜
:世界の新鮮野菜が手に入る(せり、わさびなど日本のスーパーマーケットよりも
 品揃え多し!)
:肉、ワインなど何でも一番の品揃えの店(なんでも手に入る)
:広大な売り場は、ショートカットの抜け道あり
⑺TOM THOM(元祖高質スーパーマーケット)
:昔日の評価の高さはないが、格式ある“高質大型スーパーマーケットである

⑻WHOLE FOODS MARKET
:今をときめくWHOLE FOODS MARKETの最新店
:変質しつつある(脱スーパーマーケット)、革新しつつあるWHOLE FOODS
 MARKETである
:イートイン、ドリンクイン(買い物を楽しみ、食べ・のみ・・・)
:アメリカの限られた裕福な層が集う場所
:黒人、病的肥満者はいない空間である
⑨ ALDI
:300〜400坪の小型店
:完全ワンウエイ・コントロール店
:完全ダンボール箱陳列
:リーチインの後ろは、全て冷蔵庫(室)
:長いコンベヤーで在庫ダンボール商品がまえ送りされて、売り場全面に陳列され
 る(補充陳列作業を徹底的にカットされている)
:チェックアウトの特徴
*長いコンベヤー・ベルト(3人位載せることが可能)
*空になった買い物カートへチェッカーが登録済み商品を入れる
*精算後には、客がカートを移動し、袋詰めエリアで持参した袋に買い物商品を入れる

2.EVERETT BARKER(Regional Vice President, Centrl Division)にインタビュー

:彼が統括する92店舗の中の1店(126号店)にある彼の部屋の面談した
:質素な部屋で、店長室とレイアウトは同じである
:以前、この店舗はKROGERの店だったという
:自信満々の話が止まらない、勢いに乗る今のSPROUTSを象徴するものである
:ネバフッド・マーケット(Wal-mart)は、青果部門が弱く、全体としても負ける
 ものはない、実際100店舗以上が閉店に追い込まれている
:WHOLE FOODS MARKETについては、オースティン地区でのSPROUTSの攻
 勢でオーガニックをセールス・ポイントとしてきた戦略を修正せざるをえなくな
 っている、実際のところ、WHOLE FOODS MARKETの青果は、オーガニック
 は60%で、昔日の勢いはない
:彼のボス(Executive Vice President)のDan Sanders氏は、元Albertsonの
 社長であったとか、学者タイプの方で著者「Built to Serve」がある
:SPROUTSは、スーパーマーケットではない、青果物に強いグローサー(グロー
 サリー・チェーン)である
:部門管理は、以下の5部門管理が特徴的である
 ⑴ グロサリー
 ⑵ プロデュース(青果)
 ⑶ ミート
 ⑷ ベイカリー/デリ
 ⑸ バイタミン
:インターネットの宅配【PRIME NOW】を始めた(現在5店舗、今後拡大予定)
* アマゾンのプログラム
* アマゾン採用のパートタイマーが10人店舗に勤務し、売り場からの商品のピックアップ、袋詰めを行う
* 店舗バックヤードに縦型冷蔵庫5台(アマゾン管理)、精算用レジ2台、作業台(SPROUTS社員4名)
* 2時間以内配送料無料
* 配達は、1名のドライバー原則4件(契約ドライバーはアマゾンが個々人と契約か!)

3.米国事情(5日間の感想)

ダラスは、ロスアンゼルスと比較して黒人が多い。ということは貧困者、病的肥満者が異常に多いでである。直近の国勢調査によると、6000万人(人口の20%)が、預金ゼロと言う(現地ツアー・コンダクターの話し)。
今回もホールフーズを視察したが、食品小売店としての魅力度は下がったように感じた。新店でそれなりに混み合っていた。富裕層が愛する(愛用する)素晴らしい店である。黒人、ヒスパニック、病的肥満者顧客を排除した空間である。
オーガニックという単語は、ほとんどのスーパーの青果売場で見られた。もはや、オーガニックは高質スーパーマーケットの専売特許ではなくなったのだ。

富裕層をターゲットとするホールフーズ、セントラル・マーケット(HEB)、一部高質スーパーマーケット、トレーダー・ジョーズ、トム・サム。
中間層をメイン・ダーゲットとするクローガー、スプラウト、スーパー・ターゲット、ウオルマート・スーパーセンター、ネバーフッド・マーケット、韓国系スーパーマーケット、メキシコ系スーパーマーケット。
下層、生活困窮者をメイン・ターゲットとするアルディ、99セント・オンリーショップ(該当地域の店舗)、セーブ・ア・ロットという構図であろう。勿論、ウオルマートは“下に強い”し、スプラウトは“上に強い”、またアルディも昨今“上に強い”ので、二層をまたぐ。

日本のスーパーマーケット企業は、専門店、高質スーパーマーケットが大好きだ。しかし、米国では、ホールフーズではなく、(密かに)アルディが注目なのである。
私からの提案は、
《見学するすべての店舗は、生き残った“強者(つわもの)”であり、それぞれの長所に学ぶべきである。》
    以上

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