〔レイバースケジューリング・システム〕事始め 本編⑥

<新シリーズ>(本編6-1)
〔レイバースケジューリング・システム〕事始め

本編6【レイバースケジューリング・システム】の基本メカニズム

~スーパーマーケット・チェーンのマネジメント(オペレーション)の基本課題は、<売上高(売上総利益)>と<人時(人件費)>をいかにコントロールするかである。それを【レイバースケジューリング・システム】という科学的店舗運営の方法論で実現する。
その基本的なメカニズムをここでおさらいしておこう。~


◎    店舗の各部門の全業務、作業を実施するのに必要な時間(人時)を知る

店舗の各部門の全業務、作業を実施するのに必要な時間(人時)は、店舗の各部門で実施する全ての業務、作業の必要労働時間の合計です。
全ての業務、作業は、[固定業務]と[変動作業]に整理されます。

※    [固定業務]と[変動作業]と[職務]の理解
:いくつかの関連する<動作>の固まりを<作業>と呼びます
:いくつかの関連する<作業>の固まりを<業務>と呼びます
:従業員は、いくつかの<業務><独立作業>または単一<業務>あるいは
単一の<独立作業>を<職務>として受け持ちます

店舗の各部門で働く従業員は、担当職務として[固定業務]と[変動作業]を実施すます。[固定業務]は、月次、週次、日々何回と定例的に実施(処理)します。この“定例化”は、“システム化”を意味し、科学的店舗運営であるレイバースケジューリングの基本的考え方であり、重要です。

[変動作業]は、売上高、商品量、客数で変化(増減)します。
従って、予測(売上高、商品量、客数)が大変重要です。
ここで確認しておきましょう。
☆    [固定業務]は、確定し、完全実施することが重要です。
☆    [変動作業]は、正確に作業量を把握することが重要です。

◎    契約総労働時間を変動的に管理(コントロール)する

ここでは、人手の維持、管理(コントロール)がテーマです。
店舗従業員は、「フルタイマー社員(正社員)」と「パートタイム社員(主婦が主体)」と「アルバイト社員」で構成されています。

それぞれ(「フルタイマー社員」、「パートタイム社員」、「アルバイト社員」)の特性を確認しておきます。

「フルタイマー社員(正社員)」は、何人いるかで週次、月次の人時数は確定します。(週40時間×○人という計算です)
<契約総労働時間を変動的に管理(コントロール)する>という視点で、「フルタイマー社員(正社員)」の特性を確認しておきます。
①.正社員何人体制にするか(0人から複数人)
②.週休(指定休日)を変動させる
③.早番、遅番で勤務時間帯を変更しやすい(主婦パートタイマー比較で・・)
④.担当職務を流動的に勤務させやすい(モラールの高いパートタイマーの同様・・)
⑤.必要に応じて、残業を課すことが出来る

「パートタイム社員(主婦が主体)」は、店舗運営の主力です。勤務時間帯、勤務時間の長さ、週次の勤務日数は、契約で決まります。
従って、新規採用の採用条件の設定、年に1度の契約更新の機会が大変重要です。
応募者が、採用されたいために、ムリを承知で募集の条件をのんで勤務するケースがあります。結局は、本人も店舗側も不幸な結果に終ります。そのために、試用期間があります。試用期間の終わりは、応募者も店舗側も緊張して臨むべきです。そのような“儀式”の場にしましょう。
年に1度の契約更新の機会を会社として如何に重要視して対応しているがは、企業の労務管理レベルが評価されます。この機に、各店、各部門の店舗運営レベル、部門運営レベルを大幅に改善出来るのです。
人時コントロールの優劣は、パートタイマー社員の勤務条件次第で決まってしまいます。年に1度の契約更新の機会を活用出来ていない企業が多いのが実状です。この機に契約更新の機会を活かしましょう。
企業によっては、店舗によっては、“年に1度の契約更新の機会”をパートタイマーの方々から、日頃の問題状況を糾弾され(指摘され)、要望事項を突きつけられるとして消極的です。それでは企業は生き残れません。全部言いたいことを云ってもらい、それらを企業として受け止め、出来ることから改善を約束した上で、会社としての、店舗側としての要望事項を毅然として伝えることです。
以上が、基本メカニズム(図-①) による<仕事と人手>に関する“一般論”です。
レイバースケジューリング・システムでは、どう対応するのかを図表示したのが、次の ※※基本メカニズム(図-②)※※です。

◎    仕事量の把握は標準化が可能だが、各店(各部門)の必要人時設定は・・・

基本メカニズム(図-②)の左半分(店舗の業務、作業と売上高予算等から必要人時を算出する)ことは複雑そうですが、店舗側の(店舗運営上の)問題ではありません。
レイバースケジューリングの課題は、右半分です。つまり、レイバースケジューリング実務とは、右半分への実務構築を如何に仕上げるかです。

◎ 時間帯ごとの[職務]として実施される(処理される)業務、作業

基本メカニズム(図-②)の左半分の[固定業務]、[変動作業]は、実務では、現場では[職務]として各自に割り当てられます。
[職務]は、時間帯ごとに部門単位で管理するとよいでしょう。
レジ部門のように営業時間中は、途切れることはあっても閉鎖されません。しかし、常時専属レジ担当者は必要ありません。同じ時間帯の他の担当者が、お客さまのレジ精算を代行します。または、この時間帯のレジ担当者が同じ時間帯の他の[職務]を兼務する方法もあります。
<時間帯>別管理とは、[職務]を超えた、場合によっては、部門を超えた[職務]再編が可能になります。

<時間帯分類>
◆    04:00~08:00[早朝時間帯](EARY-MORNING)
◆    08:00~12:00[午前時間帯](MORNING)
◆    12:00~16:00[午後時間帯](AFTERNOON)
◆    16:00~20:00[夕方時間帯](EVENING)
◆    20:00~24:00[夜間時間帯](NIGHT)
◆    24:00~04:00[深夜時間帯](MID-NIGHT)

◎    時間帯ごとに、「何をメインでやる時間帯」か、性格づけをする

この<時間帯分類>という考え方は、店舗運営の革新を促します。「この時間帯のメイン作業(職務)は何か?」、「この時間帯のメイン部門はどこか?」「店舗運営で改善すべきことは何か?」
<時間帯分類>思考は、店舗運営革新(ローコスト化)の宝庫です。

~本編⑥-1~終わり

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