HBR[ハーバード・ビジネス・レビュー]  バックナンバーの振り返り <2014年9月号>

HBR〔いまマインドフルネスが注目される理由〕
2014年9月号

〜エレン・ランガー(ハーバード大学教授〜

MINDFUINESS
IN THE AGE OF COMPLEXITY

《一瞬一瞬を大切にすれば、結果は変わる!》

マインドフルネスとは、惰性でいつも通りに行動するのではなく、身の回りで生じている出来事に注意を払うことのよって、ストレスの軽減、創造性の発揮、パフォーマンスの向上につながるという考え方だ。

マインドフルネスに関する研究は、行動経済学やポジティブ心理学などさまざまな分野に、40年近くにわたって多大な影響を与えてきた。
本稿では、この分野の第一人者であるエレン・ランガー氏に、マインドフルネスであることが、わたしたちのパフォーマンスにどれほどの影響を与えるのか、マネジメントやリーダーシップにどのように活かされるかを聞く。  

〜いまこの時に全力で向け合えば、パフォーマンスは向上する〜

◎マインドフルネスとは、新しい出来事に能動的に(前向きに)気付くこと。

◎いま、このときと向き合うと、状況や全体像を敏感に捉えることとなる。こうなると、物事に熱中し活力に溢れている状況になる。エルルギーを消費するのではなく、産み出す状態だ。

◎わたしたちは皆、安定を求め、物事を静止した状態を保とうする。それが出来ればコントロール可能だと思うからだ。
しかし、物事は絶えず変化するのでこの考え方は間違いである。

◎今日の問題を昨日のやり方で解決できない。

◎マインドフルネスな人は、ルール、ルーチンワーク、目標を指針とするが、それらに支配されない。

〜マインドフルな人たちの共通点〜
◎<失敗作の使い道の研究>

⑴一つのチームへは、これは有名な3Mの接着剤の失敗作であると説明し、マインドレス状態に仕向け、改善工夫を促した。

⑵二つ目のチームへは、その製品の特徴である短時間しか接客力が続かない素材であることのみ伝え、マインドフルに仕向けた。

⑶最もクリエイティブな用途を思いついたのは、後者であった。                             
◎マインドフルな人は、失敗を味方にする。

:その失敗は、ほんの数秒前(数時間前)に思いついたものではないか、決断はいつでも変更できるもの!

◎マインドフルな人は、他者を断定的に評価しない。

:マインドフルな人は、相手の行動の背景を正しく評価する。

〜マネジャーは、いかにマインドフルネスを活かすか〜

◎自分の思考が相手に全部丸見えだと想像して見る。

:相手について悪いことを考えようと思わない筈。

◎なにかに腹が立ったら(例えば、だれかが担当作業の締め切りに遅れたり、指示した通りの作業をしなかったりしたら)、「これは悲劇か、たんなる面倒か?」と自問すること。

:その多くは、後者である。腹を立てるだけ損である。

◎仕事と生活のバランスではなく、調和をとることが大切。

:両者は、対極にあって相容れないことと考えるのが間違いである。両方とも大部分は人の関わること、相互に調整が可能である。

◎自分がチームリーダーで、チームが分裂状態であり、メンバーそれぞれが異なる戦略を主張して激しく言い争っている。わたしは戦略を1つにして決めなければならない。

:法廷に立った2人の男と裁判官の小ばなし。

:1人の男が自分の主張を述べると、裁判官は「その通りだ」と答えた。

:2人の男が自分の主張を述べると、裁判官は「その通りだ」と答えた。

:2人が「どちらも正しいことはあり得ない」と訴えると、裁判官は「その通りだ」と答えた。

:どちらかを選ぶ、あるいは妥協させると、マインドレスに陥る。どちらも一理あると気付かせて、ウイン・ウインと答えが見つかる。

◎マインドフル・マネジャーは、[事故ゼロ]の方針を撤廃する。

:ウソを最大限助長することになる。

:部下から「なぜですか。別のやり方ではなく、この方法でするメリットが何ですか」という質問が出るようにする。そうすることでみんなの緊張がほぐれ、チャンスを見つけて活かす個々の能力が向上する。

◎「チェックリスト」の問題点

:初めて使う分には問題無し。

:しかし、二回目以降になると、ほとんどの人がマインドレスにチェックしてしまいがちである。

:マインドフルな状態に引き戻す仕掛けが必要。

〜マインドフルと集中力〜

情報過多で混沌としている今日のマインドフルネスの必要性を問う。

◎ 情報は多ければ多い程、よい商品ができ、会社は儲かるという考え方は間違えである。

◎情報は、量ではなく、いかに解釈するかである。

◎注意力、極めて狭い範囲に集中力を当てることは、おそらくマインドレスな状態だといえる。

:馬に乗って森の中を走る場合の注意力と集中力は、木の枝、石ころまで気を配る、つまり必要なのは、緩やかな開かれた状態がマインドフルネスである。

<完>

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