[2015年02   来るべき時代を支えるであろう概念(考え方)   《縮小都市》

《縮小都市》

○ 日本の場合、出生率の低下と求職や郊化によっておきる都市間移動が縮小都市になる。

○ 地方都市の場合、規模が小さくなる程「自然減が社会増を超える」類型に属する都市は少ない、

〜米国中西部の旧製鉄業都市ヤングスタウンの事例(最盛期16万人が21世紀を迎えた頃には8万人強に減っていた。)〜

○ ヤングスタウンは、〔ヤングスタウン2010(都市再生計画)〕を発表し有名に

○ 〔ヤングスタウン2010〕は、賢い衰退(smarl decline)がキャッチフレーズ
:既存都市資源を効率的に再活性化
:もっと小さく
:もっと緑の
:清潔な・・・・・・ ヤングスタウンに再生する戦略

○ 基本戦略は、「空き地の価値化」であった

○ 都市の縮小化のプロセスで生じた
:空き家
:空き地
:空き工場
:過剰になった都市インフラ
:公共施設・・・・・市の再生資源をして再活用することを目指した。

○ 小さくなることによって環境を改善し、生活の質の向上ができれば、それは立派に都市が「成長し、発展している」ことになる・・・という社会思想である。

○ 英国の古典派経済学者J・S・ミルが理想と考えていた定常化状態の社会—物質的に豊かになるために、成長や発展を競い、他人を蹴落としてでも成功したいと考える人間がいない社会に我々が幾分でも接近できれば、それも成長である。それは「より小さく成長すること!」

〜国が推進しようとしている「コンパクト・シテイ」の考え方の違い〜

○ 〔縮小都市論〕は、一般的自然環境に加えて、経済社会的条件、文化的環境、都市政治課程の民主制などの持続可能性を問い、より包括的な都市政策論です。

○ 一方、コンパクト・シテイ論は、都市空間の形成に関心が集約されていいます。

○ 〔縮小都市論〕は、「都市の形」を論じ、働き方/暮らし方を含む都市活動の総体を問題にしています。

○ 〔縮小都市論〕は、縮小する都市の現実を理解することからスタートし、それを踏まえて「持続可能な縮小都市」の“かたち”を考えます。

○ コンパクト・シテイ論(政策)は、まず「環境負荷の少ないスプロールしていない集約型の都市」という理念モデルがあります。それに比べて現実は・・・となります。

○ 〔縮小都市論〕は、社会科学から自然科学までの学際的研究ですが、コンパクト・シテイ論(政策)は、あくまで空間計画です。

〜持続可能な「かたち」〜

○ 都市の持続可能性を「環境負荷を軽減する方向で、質の高い生活を達成できる経済、社会状態」を前提に考える。

○ 「質の高い生活」には、豊かな人間関係のある暮らし、という意味が含まれている。
人々の「暮らし方/働き方」の総体である。

○ 都市の“縮小力”を望ましい「都市のかたち」を達成する方向で活用できないだろうか。

○ 「縮小都市論」では、「空き」を負債をは捉えずに“活用可能な価値”を考える。

〜ケース:デトロイト〜

<破産都市の風景⑴>

デトロイトの市域、360平方キロメートルにわたる。その三分の一が空き住宅、空きビル、空き工場、空き地である。街路灯の40%が壊れでいる。
デトロイトは、アメリカ経済のグローバル化を牽引した都市である。 
皮肉な現実としては、所有から解き放たれたものほど使途に自由なものはない。
:住宅、空きビル、空き工場、空き地は蔓延している都市では、地代、家賃を心配する必要がない。
:ビジネスの初心者が、そして小資本家が起業家的挑戦ができる。
:デトロイト市は破産したが、そではデトロイトの破綻ではない。
:むしろ、いっぱいの「空き」を抱え、デトロイトは「大変革都市」に変容する可能性を秘めている。

<破産都市の風景⑵>

工業都市として繁栄した中西部や東海岸の都市では、市内のあちこちで衰退する光景が目立つが、一方で繁栄した時代に蓄積された資産の一部は輝きを失っていない。
:知的インフラとしての名門大学
:文化資本として卓越したコレクションを誇る美術館
ポスト工業化時代を迎え、縮小都市が再生を模索する時代に欠かせない。
「賢く衰退する縮小都市」として一躍、都市研究者の間に注目されるようになった旧鉄鋼の町ヤンクスタウンには、アメリカ美術の収集で秀逸のバトラー美術館がある。

〜史上最大の破産〜

デトロイト市は2013年7月、連邦破産法九条の適用を申請し、財政破綻した。
盛時、キャデラック(GM)、クライスラー各車種工場、リンカーン−マーキュリー(フォード)があったデトロイトももはやモーターシテイではなくなった。

○ 郊外化が足元をすくった
:「外郊外」をいう言葉がある
:内側に黒人居住区、その外側に一般白人居住区、その外側に金持ち白人居住区

○ お定まりの“人種差別”
:1974年黒人市長誕生、続く黒人市長・・・

○ オーソドックスな改革へと取り組み

⑴税率引き上げ
⑵行政サービスの切り詰め
⑶新しい税源を確保するために、企業投資/誘致の
・ ・・・に腐心したが空振りに終わった。

〜都市再生の息吹を訪ねる(自生的いとなみから)〜

<都心再生⑴>

21世紀を迎えたころから、アメリカの都市では、人々やオフィスの都心回帰が鮮明になってきました。昨今のようのトレンドになる以前の、いわば都心回帰の黎明期を先導した人々を「アーバンパイオニア」と呼びます。危険が一杯の地ですから「開拓者精神」に満ちていました。

○ 「アーバンパイオニア」の三つのタイプ

⑴雨漏りしたり壁が剥げ落ちたりしているぼろ住宅を安く取得し、“Do it a self”で修繕して、そこを自宅に移り住むタイプ。

⑵破棄された倉庫や工場を安い賃料で借り、そこをスタジオにしているアーティスト。

⑶荒れた界隈に放置された空き建物を活用してスモール・ビジネスを始める起業家たち

○ 3つのタイプに共通するのは、
:政府の支援を得ず、期待もせず、専ら自主的・自発的な挑戦であること
:「場」に対する優れた感性を持ち合わせ、近い将来、市場メカニズムが働き、界隈がきっと小綺麗になって中間所得層の地区になるとの予見をもっていること
:「空き」に新しい命を吹き込もうとしていること

○ 【アーバンパイオニア事例(1)】キャスカカフェ(アートギャラリー・カフェレストラン)
:空きビルの周辺は、麻薬取引の巣窟のようなとことろだった
:そうした危ないところに、黒を基調としたしゃれた内装と現代アートを壁掛けする素敵なカフェレストランといてオープンした
:口コミで評判となり、数ブロック離れた街区にある病院や大学、美術館に勤める高学歴/高所得の若者がたむろするようになった

○ 【アーバンパイオニア事例(2)】アヴァロン(有機栽培の小麦粉でパンを焼き、カフェでは近隣で収穫された野菜をサラダに使っているカフェ)
:二人の女性が家族や友人から資金援助を得て1997年開業した
:経済的に疲弊し、空き地や廃屋に囲まれた地での開業を無謀だと言われた
:空き地で始まった都市農業やコミュニティに新たな息吹を吹き込もうとする人々の存在
:アヴァロンの3つの使命

 ⑴環境貢献
 ⑵コミュニティ貢献
 ⑶従業員貢献

<都心再生⑵>

○ チェーン系外食店の進出、地元でデロッパーの活躍

○ アメリカの都市再生のキーワード「Eds & Mds」
 :教育の拠点としての大学
:健康/生命学/創薬ビジネスにつながる医学/医療の相互のに入れしたアカデミック・メデイカル・コンプレックス(研究開発型複合医学/医療センター)

○ 見捨てられた「空き」に、経済価値を吹き込む不動産ビジネス

○ ホールフーズの開店は、コミュニティ再生の兆候(先行指標)

○ 協働起業スペース「ポニーライド」
:ワイワイガヤガヤ楽しくやろうよ!
○ 「Maid in Detroit」を売り出す!

○ 「空き」を使って都市農業

○ スポーツ、カジノは失敗

〜持続可能な縮小都市の「かたち」〜

○ 縮小が必要(縮小の方法)

⑴上下水道、道路など社会インフラの維持が不効率になる
⑵治安も悪くなる。そのため、
⑶犯罪現場となる「空き家」を解体して緑地に戻す
⑷残っている住宅は他の住区に集約する

《人口現象と高齢化の最先端をを走る日本》

○ [限界自治体]
:65歳以上の高齢者比率が50%をこえる
:独居高齢者が増え、冠婚葬祭など住民同士の暮らしの支え合いを維持することが難しい

○ [限界都市化]
:人口減少が急で、高齢化率が40%を超え、維持可能性の危機にある都市
:2010年には、4都市のみ
:2040年には、279都市となる

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