The Daily Drucker  ドラッカー365の金言(徳忍の学習帳)

《 10月18日〔資本主義の正当化〕 》 〜2015年4月22日〜

〔資本主義は、利潤を積極的に評価した唯一の信条だった。〕

資本主義は、自由で平等な社会は、私的利潤を社会行動の最高の規範とすることによってもたらされると期待する。
資本主義が利潤動機をを発明したわけではない。
利潤は、いかなる社会秩序のもとにおいても個人の主な動機の一つだった。今後ともそうであろう。

しかし、資本主義こそ、自由で平等な社会を自動的に実現するための手段として、利潤を積極的に評価した最初で唯一の信条だった。
それまでは、私的利潤動機は社会的には有害なもの、あるいは少なくとも中立的なものとされていた。
それゆえに、資本主義は、経済的な領域に対し独立性と自由性を付与した。
経済活動を上位に位置づけた。
まさに、経済的進歩が千年王国を実現するがゆえに、経済的な目的の実現のためにはあらゆるエネルギーを注がなければならないとした。
それが資本主義だった。
しかし、それは本来の社会的な目的を実現できなければ、意味をなさず、正当化もされないはずのものだった。

【解説】

今日、資本主義の終焉が囁かれています。
「定常型社会」論も「持続可能な福祉社会」論もポスト資本主義の試論です。
ドラッカーは1930年代に資本主義の根本的問題点を指摘していました。
手段であるべき「私的利潤」の目的化を問題指摘していました。
そして、「資本主義を超えるもの」を待望する論を〔ネクスト・ソサエティ〕等で論じております。

(2015年4月22日11:30徳忍記)

この項は、『経済人の終わり』〜1939年〜 からのものです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加