The Daily Drucker  ドラッカー365の金言(徳忍の学習帳)

《 12月20日〔 善への誘惑 〕 》 〜2015年7月3日〜

〔 社会的機関は、最適化ではなく最大化を目指す。 〕

 社会的機関の多くは、自らの使命を道義的に絶対的なものとし、経済的な費用効果を対象としない。
経済の世界では、より大きな成果を得るために常に配分を変える。全てが相対的である。
しかるに社会的機関においては、より大きな成果などというものはない。より大きな善もない。
目的を実現出来ないということは、努力を倍加すべきことを意味するだけである。

 飢餓撲滅運動のリーダーは、飢えている子供が一人でもいるかぎり、我々の使命は終わらないとする。
現在の配給システムが到達しうる地域の子供たちの、可能なかぎり多くが発育不全にならないだけ食べられるようになれば、われわれの使命は終わると云おうものならば、リーダーの地位を追われるだけとなる。

 しかし、目標が最大化にあったのでは、決して達成されることはない。
それどころか、達成に近づくほど一層の努力が求められる。
なぜならば、最適値を超えるや、得られる成果は指数関数的に小さくなり、必要とされるコストは指数関数的に大きくなるからである。
こうして社会的機関は、目標の達成に近づくほど不満を感じ、より一層活動に力を入れることになる。

【解説】

 定常化経済時代が迫っております。成長資本主義が終焉した後の超高齢化社会の準備をしなければなりません。
〔社会的機関は、最適化ではなく最大化を目指す。〕この価値観、メカニズムから脱却したいのです。
ドラッカーが30年前に問題指摘した状況は、成長資本主義下では“抜本的な改善・改革”の主題とはなりませんでした。
今日、考えると明らかに“おかしい”と認識できる、しかし、現在でも最善させていません。
社会機関は、最大化ではなく、今こそ、最適化を目指すのです。

(2015年7月3日19:00徳忍記)

この内容な〔イノベーションと起業家精神〕1985年からのものである。

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